1998年8月30日(日)阪神ー巨人(東京ドーム18:00)
悪夢から開放された日
| イニング | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 |
| 阪神 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 1 | 1 | 5 |
| 巨人 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 2 |
台風が近づいているなか、今日の巨人戦はどうしても見たい試合だった。
午前中に水道橋に着いたのだが、東京ドーム方向から来る人の数が
とにかく多くてまず驚いた。
よく見ると、手に○や×が書いてある紙を持っていた。
今年、久々に復活する「アメリカ横断ウルトラクイズ」のドーム予選だった。
俺もとても出場したかったのだが
パスポートの申請が面倒でやめてしまったのだ。
まあ、今、俺とすれ違っている奴らは、予選敗退者ということになる。
ドームいっぱいの55000人の中から、1次予選突破できるのは100人程度だから
予選突破は俺が見に行った試合で、阪神が勝つことより大変だということになる。(当然かもしれないが・・)
とりあえず昼にはドームに着き、当日券を買った。
雨はまだ降っていなかったが、かなり雲行きは怪しかった。
こういう天気のこともあり、まだ場所取りの行列も少なかったので
神保町まで行って、「喜多方ラーメン小法師、坂内」でラーメン食べてきた。
結局2時から列に並んだのだが、
ちょうど屋根があったので途中の大雨も大丈夫だった。
夏休み最終戦ということもあるのか、オレンジのメガホンを持って
こっちの列に並んでいるアホな巨人ファン親子連れもいて
応援団に注意されてたりしていた。
それにしても、4時の開門まで長かった。
3時半を過ぎ、さらに雨の強さが増し、サンダル履いてた俺は、すでにずぶぬれ。
今日の先発は、予想通り、阪神は藪、巨人は小野だった。
とにかく藪が崩れないことを祈る・・
甲子園でも勝利投手になってくれたのだから。
キャッチャー矢野というのが少し心配だった。
応援団の団長が叫ぶ。
「約1ヶ月半、関東では勝ち星がなく、13連敗ですが・・・」
そうだよ、13連敗なんだ・・関東では・・
それに比べれば、俺の連敗くらいたいしたことない。
1回の表、今日も先頭は坪井から・・
2ストライク取られた後、打球はライトへ高くあがった!
「いきなりホームランか??」
そう思ったが、打球はわずかにきれファールに・・
さっそく応援が盛り上がる。
しかし、結局、内野安打で出塁するあたりが、さすが坪井。 気になったのだが、やっぱり坪井の応援歌はあまり知られてないようだ。
坪井の打席になると、周りで歌う人が極端に減る。
そして、桧山や和田になるとまたいい感じで盛り上がる。
甲子園のように、コールズの応援歌に早く変えてほしいと思った。
2番今岡にも期待がかかる!
結局はセカンドへのダブルプレー
いつものことながら、いやな予感が走る・・
3番ハンセンも結局ファールフライで終了。
しかし、ランナー出ただけでもOKでしょう。
1回裏・・いつもどおり仁志からだが
讀賣の5番は高橋じゃなくて広沢だった。
俺は仁志が大嫌いなのだが、またいきなり先頭でレフト前ヒット打たれてしまう・・
2番清水は打ち取ったのだが、松井にあっさりセンター前へ打たれ
早くも1アウト2塁3塁に・・・・
そして、藪VS清原との対決に・・一発だけはやめて・・と祈ってた。
清原の打球は、ファースト後方のファールグランドへと上がった。
そこへ大豊と和田が取りに行く・・
大豊はバック、和田は前進で。イージーフライなのだが、いやな予感がした。
「!!」
やってしまった・・・
外野からは取ったように見えたが、落としてしまったようだ。
せっかく打ち取っていたはずなのに、またピッチャーの足をひっぱっている。
清原にはライト深くへ犠牲フライを打たれ、先取点を取られてしまう。
しかし、このままズルズルといかず、その1点だけで乗りきった。
2回表は4番大豊から。
どうも、チームの調子がどん底になってから、やたらと調子を上げている。
それなら、早くから働けっつーの。
三振に終わって、5番桧山の打席・・
讀賣の旗の前で、3人目立って踊ってるGの応援団と
ボンボンを手にして踊ってるチアリーダー(?)に見とれている間に
桧山の打球にスタンドが沸いた。
俺は100%打球を見失っていたのだが、ライトスタンドへ同点ホームランだった。
この目で見ていれば良かったと後悔した。
点を取られた直後に取り返す、かなりいい展開になっている(^^)
6番和田は、初球打ちでフライをあげ、新庄もレフトフライ・・
結局1点止まりだったが、今日こそはいけそうな予感だった。
2回裏は、先頭の元木(昨日とおととい、2日連続HRを打ってる)にファーボールを与え、 ため息が出たが、結局、あとの3人をピシャリと抑えて安心。
藪のピッチングに気合が入っているように見えた。
あとは、エラーの問題だった。
その後は、5回までエラーもない、引き締まった試合展開だった。
本当にこんなのは久しぶりだった。
阪神も毎回安打で、応援もずっと熱をおびていた。
いつもこんな試合を見てる、○○ファンは楽しいだろうなと思った。
もちろん、阪神に勝ってもらわなければつまんないけど。
俺の隣の人は、メガホンをもたずに素手で手をたたいて応援していた。
ウルトラクイズ帰りの人もかなり多いようで、時刻表を見てる人も目についた。
相変わらず讀賣ファンが多い・・
外野レフトの一部除いて、四方を讀賣ファンに囲まれている。
さらにドームだから、応援がドームの中で反響する。
5回表、先頭の和田がセンター前ヒット、そして藪もなんとセンター前ヒット!
藪って結構打つなあ・・と思って打率を見たら、2割打ってた。
矢野とほとんど変わらない・・・うーむ・・・
2アウト1塁2塁で、バッターは坪井!
「いっぱーつぶちぬけー♪」
坪井の打球が、ライトへ飛んで、ポトリと落ちた。
阪神ファンが狂喜する中、和田が3塁を蹴る。
「いけーー!!!」
ライトからもかなりいい球が返ってきて、クロスプレーになった。
和田がすべりこむが、審判はセーフの判定・・・・
必死で審判に抗議してが、結局アウトでチェンジ。
疑問だった・・俺も力が抜ける・・・讀賣に勝ち越すのがこれほどつらいとは
タイミング的にはアウトだったのだが・・・
5回の裏・・・友人から電話が入った。
家でテレビ観戦してた友人からだった。
「あれ、アウトじゃないよ・・」
それが第一声だった。東京ドームではリプレイを絶対しないから、分からない。
1番よく分かっているのが、テレビを見てる人なのだ。
やはりそうだったか・・さすが讀賣だ。
それにしても、いまのはもったいなかった・・・
いつにもまして、盛り上がる展開に
試合前に買った500MLのお茶も、すでに2パック飲み干してた。
天罰が下ったごとく、この回は3者凡退で讀賣の攻撃は終了した。
そして6回の表、先頭の今岡がツーベースの後
ハンセンがバントの構えをとりながらも、ライト前へタイムリーツーベース!
ついに、巨人に勝ち越し!!!勝利が少し見えてきた。
連続ヒットでノーアウト2塁!
バッターは大豊で、2ランを俺は期待したが、大豊は予想もしない行動に出た。
なんと、バントしたのだ。それも、完璧に決めた!
初めて見た、大豊のバント・・レフトスタンドから笑い声が聞こえる。
でも、さすがだ・・・きっちり決める。ここで勝ち越しの大チャンスに!
バッターは桧山!
ここが今日のヤマだ。応援にもさらに熱を増す。
俺も、6日の横浜以来の好ゲームで、ノドが半分枯れていた。
「このーいーちだにかーけろー♪きあいーでふりぬーけよーー♪」
桧山の打球がショートフライに終わった瞬間、ドーム中で拍手が鳴り響く・・
しかし、まだ和田がいる。
最近ぱっとしない、和田がついにやった!
和田の打球がライトへ・・広沢が落下点に入ったように見えた・・・・
・・・しかし、なんと広沢はボールを後ろにそらしたのだ!!
「ツイてる!」さらに追加点\(^o^)/
3-1、とうとう突き放した。楽しかった甲子園の巨人戦が頭をよぎる。
あとは、ホームランにだけ気をつければよくなった。
勝ち越してから、ホームラン一発で逆転されたのを何度も見てきた。
7回裏、1アウト満塁になってしまい、代打吉村との対決になった。
1番いやなバッターになってしまった。
さすが讀賣だ・・かならずこういうシーンがある。
応援団が前に出て、みんなで「がんばれがんばれ藪!」コールをする。
関東でとにかく勝ってほしい。
ようやくつかんだ勝てるチャンス!
吉村の打球は内野ゴロ。この間に1点取られるが2アウトに・・
これで、点数は3-2になった。
阪神も、葛西にチェンジ。ほんとうにヤマ場だ。
それでも、さらにピンチは続く・・・
トップに戻って、仁志にまたもや四球・・・
ストライクが入らなくなっている。
これで2死満塁・・・バッター清水。
讀賣に1勝するための、厳しい試練・・これを乗りきらないと勝てない・・
じっと、グランドを見つめる・・・
もう、よそ見をしてる場合じゃない・・
清水の打球は、ファースト大豊の正面へ強い当たり!
「捕ってくれ!!!」
真正面なのだが、とにかく阪神・・アウト取るまで不安だった。
しっかり処理して、この回も1点で抑えることができた!!
勝利が近づいた!
8回の表、桧山、和田また出塁する。
面白いようにヒットが出る!応援してて楽しい!!!
新庄にかわって、代打、平塚!
俺としては、八木を出してほしかった。
結局、平塚はセンターフライ、しっかりタッチアップで桧山が3塁へ。
当然、矢野の打席で次こそ八木だと思っていたが、代打はなかった。
スタンドからもベンチにヤジが飛ぶ・・・
定詰と同じくらい打たないと思ってた矢野が、ついに打った!
センター前へ、ダメ押しタイムリー!!!
やった!!この瞬間、一緒に来た友人と握手を交わした。
4-2になった・・・スタンドも大声援・・
8回の坪井の応援で、30コーラスくらい歌っていても、まだまだパワーがあった。
阪神が勝ってるのだから・・・
8回の裏、先頭の松井の打球がいきなり
レフト線ぎりぎり、こっちに向かって飛んできた!
阪神ファンが立ち上がり、「入るな!!!!」と叫ぶ・・
ボールは間一髪、きれたが、かなりヒヤっとした一瞬だった。
しかし、まだまだ阪神が勝つためには、試練があったのだ。
まだマウンドは葛西。リベラは9回だろう・・
2アウトまで取ったのはよかったのだが、広沢にヒット打たれてしまう。
そして、ここ最近調子に乗っている元木・・・
こんなところで2ラン打たれたらシャレにならない・・・
もう静かに見守ることしかできない・・・
元木の打球は、結局ライト前へ・・・これで2塁3塁・・
次はダンカン・・・一発屋だ・・・
葛西の投げる球が、ストライクに入らないと思っていたら
敬遠だったのだ・・・これで満塁・・讀賣は代打で、後藤・・・
2死満塁・・・またしても大ピンチ!
後藤のバットが空を切ったとき、阪神スタンドから大拍手が起こる。
ついに・・・そのときがきたかも・・・
9回の表もまだまだ阪神は魅せてくれた。
今岡がいきなり、レフトスタンドへ大きな当たりを打った!
勢いはなかったものの、なんとスタンドぎりぎり入ってしまった!
ダメ押しとなるホームラン!
決まった!・・・
強い・・シブすぎる。こんな阪神、関東では久しぶりに見た。
何かにとりつかれたように、結局この日、15安打で攻撃を終えた。
ついに、9回裏!リベラがマウンドへ上がった。
勝利まであと3人・・長かった・・
先頭の代打、川相も歳だな・・簡単に三振に倒れる。
仁志もショートフライに倒れ、ついにあと一人となった。
「あとひとり!あとひとり!!!」
久しぶりだ・・嬉しすぎる・・・この瞬間。
長かった悪夢からようやく開放される。
阪神ファンはすでに総立ち!
「あとひとり」コールから「あと1球」コールへと変わった!!
「あと1球!!あと1球!!!」
最後のバッター、清水の打球はファーストへ・・
「大豊!!!!」俺は叫んだ。
きれいに処理して、長かった試合はゲームセット!!!
1年ぶりの東京ドームの勝利となった!!\(^o^)/!!
友人と抱き合って喜びをかみしめる・・・
俺と見に行った友人は、ほぼ100%負けてる・・
勝ち試合を誘うことができてうれしかった。
勝利の六甲おろしを、声が裏返るくらい大声で歌った。
気持ち良すぎる・・・・(^^)
全員の応援歌を歌い、再び六甲おろしを歌う!
「勝った!勝った!また勝った!弱い巨人にまた勝った!」
この前の甲子園以来だ。・・しあわせだ・・ほんとに幸せ・・・
残り全試合に勝てば、貯金を1つできる・・
その夢に向かって、これから阪神は勝つのだ!!!
ドームを出た後も、雨はまだ降っていた。
歩きながら、みんなで選手の応援歌を歌った!
そして、ひとときの間・・坪井をたたえ
60年優勝メンバーの応援歌を歌った!
佐野の応援歌を俺は知らなかったことに、自分自身がショックを受けた。
でも楽しかった。水道橋駅までの道で、ずっとみんなで歌ってた!
阪神ファンだけが集まって・・・
さらに、すごかったのは、駅に着いてからも駅の改札で
みんなでメガホンを叩きまくって六甲おろしを大合唱したことだ。
はじめは、俺も楽しくて叫んでいたのだが、駅員に
「阪神のお客様、周りの迷惑になりますので、応援をやめてください」と
放送されてしまったのには笑った。でも、気持ちはわかってほしいな!
家に帰って、とうとう開幕戦のときに買ったビールジョッキで
勝利の美酒を飲むときがきた!
感動だ・・・カモにしてた横浜だから
開幕3連戦ですぐ使えると思っていたが甘かった。
でも、苦労しただけあって、本当にうまかった。
そして、気持ちよく家に帰れたのも今年初めてだ。
帰ってからも、まだ勝利の余韻が残っている。
最高だ・・阪神、そして阪神ファン。
勝って、こんなに自分を幸せにしてくれるチームは他にはないだろう。
観戦成績は、今年3勝12敗。
しかし、今日は、長かった悪夢から開放された、最良の1日になった。
※本文章は私の旧サイト「Arcadia ま~ぼ~’s home page」の「阪神応援日記」を本「wataridori.net」へ移行したものです。